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2013年4月7日日曜日

Plisch und Plum

「規則」設定という原則を無条件に実行する場合そこにいかなる結果が生ずるかを具体的に説明しようとするものは、たとえばヴィルへルム・ブッシュの著作を読んでみるとよい。この偉大なユーモリストは、われわれがいつも無数にからみあわせつ「解明的に」使用しているおびただしい陳腐な目常経験に科学的叙述の衣を着せるということによって、きわめておもしろい効果をあげているのである。『Plisch und Plum』からの見事な詩句、「ひとの哀しむときによろこぶものは、たいてい人に好かれぬもの」(Wer sich freut, wenn wer betrübt, macht sich meistens unbeliebt)は、とりわけ彼が事象の類的なものをきわめて正確に必然的判断としてではなく「適合的因果」の規則 Regel "adäquater Verursachung" として把えているので、全然非のうちどころなく定式化された「歴史法則」なのである。
マックス・ヴェーバー,『ロッシャーとクニース』,229-230頁