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2017年7月2日日曜日

ルーマン読みながらドイツ語勉強(20)[1-2]

ルーマン読みながらドイツ語勉強(19)[1-2]


Ihre Aufgabe ist es, zu systematischen Entscheidungen aufzurufen und solche Entscheidungen in ihren Konsequenzen zu klären.


この文は[zu 不定詞句]が2個あって、「その課題は…することと~することだ」という形になっているわけですが、まずは最初の「…すること」=[zu 不定詞句]の方を見ます。すると

zu systematischen Entscheidungen aufzurufen

です。[zu 不定詞]の zu の他に、先頭にも zu があります。これは「~へ」の意味の前置詞の zu で、この点でも英語の to と対応しています。この前置詞 zu は[3格支配]です。


次に aufrufen という動詞の用法を確認します。動詞自体の意味としては「呼び出す」ですが、特に

[4格]zu [3格] aufrufen

という形で使うときは、基本的には[3格]に行為を表す名詞を置き、[4格]にその行為主体となる名詞を置きます。すると

[4格](誰か)を|[3格](行為)へと|呼び出す

という感じになり、結果として

[4格](誰か)に|[3格](行為)を|呼びかける(促す・求める・等々)

という意味になります。


それで改めて本文の

zu systematischen Entscheidungen aufzurufen

を見ると、「[3格](行為)を」は書いてあるけど、「[4格](誰か)に」が書いてない(省略されている)ことがわかります。誰に向けているのかは自明、もしくは特に指定する必要がない、という感じでしょう。


次にその「[3格](行為)」の部分を見ましょう。

systematischen Entscheidungen

systematisch は「体系的」という意味の形容詞で、英語の systematic に対応します。Entscheidungen は「決定」 Entscheidung [女]の複数形で、英語の decision(s) に対応します。 -ung は[女]に特徴的な語尾の一つですが -ung 型の[女]は必ず -en を付けて -ungen 型の[複]になります。


[複]の定冠詞の格変化を再度確認しておくと

[複1格] die [複2格] der [複3格] den [複4格] die

ですが、上の Entscheidungen には冠詞類が付いてなくて形容詞だけですから、形容詞の語尾で[複3格]を表示する必要があり、そのため systematischen となっているわけです。


というわけで前文からの繋がりで言うと、「概念についての議論の課題」はまず「体系的決定を促すことである」というところまで読めました。


今回のまとめ

  • 前置詞 zu は「~へ」で英語の to に対応
  • [[4格]| zu [3格]| aufrufen ]で「[4格](誰か)に|[3格](行為)を|促す」
  • -ung 型の[女]は -ungen 型の[複]になる

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